久しぶりに渋谷に行った時のこと。わたしにとって、昔から渋谷の道は難解ダンジョンで、案の定、道に迷い、道玄坂のラブホテル街をさ迷ったあげく、ようやく目的地、文化村にたどりつきました。

たどりついた文化村の中は、お客の年齢層も高く、落ち着いた高級な雰囲気で、一方、通りを挟んだ反対側は、ライブハウスやラブホテルが立ち並び、若者が多く猥雑。

道の反対側に、こんなにも対照的な世界が存在すること、頭ではわかっていても、こうして体感してみると、なんとも不思議な感じがしました。

金子光晴か、内山完造だったかが書いた、戦前の上海もこんな感じだったのかな。

戦前の上海(老上海)は、各国の租界(居住区)が決められていて、日本人街は北四川路を中心に発展したけれど、そこから道を一歩でも越えると危険な民族間紛争や怪しげな犯罪地帯に変わったらしい。

いやまさか、道ひとつくらいでそんなに街の内容って変わるかな?と、今までは信じられなかったのですが、現代の渋谷でも、「通りを挟むと別の町」になるということを体感したあとは、戦前の上海もこんな感じだったんだろうなあ、と実感できたというか。いや実際の上海はもっともっと危険だったのだろうけど…。

どくろ杯 (中公文庫)
どくろ杯 (中公文庫)

posted with amazlet at 17.03.29
金子 光晴
中央公論新社
売り上げランキング: 231,893
魔都上海 日本知識人の「近代」体験 (ちくま学芸文庫)
劉 建輝
筑摩書房
売り上げランキング: 318,197